奈良の伝統工芸

2017年4月9日 │

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高山茶筌(たかやまちゃせん)

茶道教室などで見られる、お茶をかき混ぜるためのものです。
茶筌の材料は、冬に伐採した、油抜き、天日乾燥した淡竹・黒竹・真竹(3年もの)です。種類は、濃茶用と薄茶用に大別されますが、一般的には、薄茶用が最も多く作られています。

奈良筆(ならふで)

毛筆には獣毛(羊、馬、鹿、狸など)を使用します。 毛の質に応じて慎重にその配分と寸法を決めて混ぜ合わせます。
毛組みに時間をかける「練り混ぜ法」により、穂先の仕上がりに絶妙な味がある高級毛筆が作られています。

赤膚焼(あかはだやき)

伝統的な陶芸品です。名前の由来は地名からきたもの、陶土の鉄分含有量が多く、地肌が赤味を帯びることからきたものという二説があります。 花瓶や、置物などの作品が作られています。

吉野手漉き和紙(よしのてすきわし)

奈良県の吉野で作られている習字用の和紙です。優れた風合いとねばりの強さが特徴です。 漆漉しから書道紙、表装紙、草木染紙に至るまで、幅広い製品が作られています。 別名、宇陀紙、美栖紙、国栖紙とも呼ばれています。

奈良団扇(ならうちわ)

お座敷用装飾団扇など贈答用として使われている団扇です。
伊予紙、土佐紙を色引きし、奈良風物、正倉院文様を突き彫り(直角に切り込む技法です)した透かし彫り文様を竹骨に貼り合わせて外周りを美しく整え、仕上げています。

奈良晒(ならざらし)

奈良晒とは、僧侶の袈裟(けさ)用の需要で始まった麻織物のことです。
麻皮(青苧)を紡いで糸にし、手織りした麻布(生平)を真白く晒したものです。 現在では、軽く晒した麻布に正倉院文様などを染めたのれん、テーブルクロスなどの室内装飾品も作られています。

鹿角細工(かづのざいく)

鹿の角をノコとヤスリで加工し、磨いて仕上げた伝統工芸品です。これまでは箸、帯留や織物のヘラなどの生活用品が作られてきました。現在では、アクセサリー、 置物などの観光関連用品をはじめ、楊枝や、キーホルダー、ペーパーナイフなどの実用品が作られています。

吉野杉桶・樽(よしのすぎおけ・たる)

吉野杉の優美な風合いの生きた桶と樽です。

三方(さんぽう)

神事式典で神様へのお供え物を置くための台です。吉野桧の薄板で作られており、独特のしなりと光沢があります。

奈良漆器(ならしっき)

漆器も、奈良の伝統工芸の一つです。奈良漆器の特徴である螺鈿は、夜光貝、アワビ貝、チョウ貝などを模様の形に切り、桧木地に貼り、漆で埋めて研ぎ出すという、漆芸の加飾技法の1つです。 現在、伝統的な厚貝螺鈿技法を主として、硯箱、宝石箱、文箱などが作られています。

奈良墨(ならすみ)

習字に使われる固形墨や墨汁です。練り、型入れ、成型、乾燥、磨き、彩色の工程を経て作られます。墨造りは毎年10月中旬から翌年4月末までの期間に行われます。

面(めん)

伎楽面や舞楽面、また室町時代に狂言や能に使用された面が現在に伝えられています。これらは桧等の自然木を使った木彫面で、今もこの伝統的な手法により、奈良の伝統ある能楽や舞楽等に使用する面が作られています。能面や舞楽面等を室内装飾として使うため、内部にパルプや土、樹脂等を石膏型、シリコン型に入れて、色づけしているいわゆる模造面もあります。

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この記事を書いた人:

中山 要

元奈良本社の店長で、現在は京都支店長。スピーディーできめ細やかな対応力が武器です!

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